倦ずる(読み)ウンズル

デジタル大辞泉 「倦ずる」の意味・読み・例文・類語

うん・ずる【×倦ずる】

[動サ変][文]うん・ず[サ変]《「う(倦)みす」の音変化》
あきる。
食堂長椅子に、はたと身をせ掛け、いたく―・じたるていにて」〈鴎外訳・即興詩人
嫌だと思う。うんざりする。「世の中を―・ずる」
気を落とす。失望する。
「―・じて皆帰りぬ」〈竹取

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精選版 日本国語大辞典 「倦ずる」の意味・読み・例文・類語

うん‐・ずる【倦】

  1. ( 「倦(う)みす」あるいは「鬱(うつ)す」また「憂(う)みす」の変化したものという )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]うん‐・ず 〘 自動詞 サ行変 〙 心屈してふさぎこむ。がっかりする。また、うんざりする。
    1. [初出の実例]「うんじて皆帰りぬ」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「すべてが倦(ウ)んじた夏の夜更けだった」(出典:痩せた花嫁(1925)〈今東光〉)
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 サ行変 〙
    [ 文語形 ]うん・ず 〘 他動詞 サ行変 〙 いやだと思う。いとわしく思う。
    1. [初出の実例]「世の中をうむじて筑紫へくだりける人」(出典:大和物語(947‐957頃)五九)

倦ずるの補助注記

平安時代の和文に集中的に見られる。

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