倫理的実存(読み)りんりてきじつぞん(その他表記)ethische Existenz

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「倫理的実存」の意味・わかりやすい解説

倫理的実存
りんりてきじつぞん
ethische Existenz

キルケゴール用語美的実存宗教的実存との中間に位置する。美的実存が退屈になり,さらに内面化されて到達される段階であるが,ここでは有限なものよりも永遠なものが優位をもつとはいえ,なお永遠なものの要求は有限な地上的なもののうちで満たされうると信じられている。しかし,やがて自己の悪,罪に対する不安,絶望を通してさらに高次の宗教的段階に進むとされる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android