備中誌(読み)びつちゆうし

日本歴史地名大系 「備中誌」の解説

備中誌
びつちゆうし

七二巻一五冊

写本 堀家・大原家など

解説 備中国全体の地誌。川上郡の巻一・二、哲多郡全巻を欠くが、未完ゆえかと思われる。村別に沿革領主石高名所旧跡古城・神社・寺院・孝子烈婦・諸氏系譜などを記す。参照・引用書目は三〇〇点を超え、さらに古文書・口碑にもよる。著者・成立年代ともに不詳であるが、「秀雄云」の記載が随所にみえるところから、著者は「吉備国史」の小早川秀雄とも考えられ、また記事が嘉永六年を下限とすることから、それをあまり下らない頃の編纂と思われる。ちなみに小早川秀雄は同年一月没。

活字本 明治三五年刊・再版昭和三七年

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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