備前記(読み)びぜんき

日本歴史地名大系 「備前記」の解説

備前記
びぜんき

九冊 石丸定良著

写本 岡山市立中央図書館

解説 備前全体の地誌。一は備前国、岡山城下、岡山藩領(備中領分を含む)についての概説、二―九は備前八郡を各一冊として領内各村を説明する。形式は、立地・村名・城下への距離・高・田畠畝(町まで)・家数・人数・位置・往還・神社・寺院名所旧跡などを順に記す。赤坂郡のみ元禄一三年の成立で、ほかはいずれも同一七年の成立。著者は享保六年「備陽記」を著すが、中心となる村々の説明の形式が酷似しているなど、本書原型となったことは明らかで、元禄から享保期への備前領村々の推移などを研究するうえでも欠かせない史料

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android