元服親(読み)ゲンプクオヤ

精選版 日本国語大辞典 「元服親」の意味・読み・例文・類語

げんぶく‐おや【元服親】

  1. 〘 名詞 〙 仮親一つ。昔、武家男子が元服する時に、親に代わって烏帽子(えぼし)をかぶらせ、烏帽子名をつける人。烏帽子親
    1. [初出の実例]「北条が事は、助長がためにも元服親にて候へば」(出典:大石寺本曾我物語(南北朝頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の元服親の言及

【親子成り】より

…親子成りによって設定されるのは法的な親子関係とは異なるから,養子縁組による養親子関係とは社会的意義が全く異なる。 親子成りが行われる契機には二つあり,第1は出産,命名,成人,結婚など通過儀礼の諸段階に行われるものであり,こうしてとった親に取上親,名付親,元服親,仲人親などがある。第2は拾い親,草鞋親のように通過儀礼の段階にはとくに関係なく,子どもが病気がちでよく育たないとか,新しく村に転入してきた場合に行われるものである。…

【名付親】より

…近親者,一族の長老,主筋の人などに依頼する例が多い。 成人名の場合は元服親,烏帽子親とほぼ同義で,名替親ともいった。この呼称は元服後彼らによって幼名に替えて成人名を与えられたことによるものであろう。…

※「元服親」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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