飲み物がわかる辞典 「元紅酒」の解説
げんこうしゅ【元紅酒】
紹興酒の一種で、4種のうちもっとも基本的な製法で製するもの。糖分は0.5%以下と4種の中でもっとも辛口で、また中国ではもっとも一般的に飲まれている。主原料のもち米を蒸し、酒薬と呼ばれる特殊な麹からつくる酒母や麦の麹などを加えて発酵させてもろみをつくり、圧搾して酒かすをこし分け、かめで熟成させる。酒薬はうるち米の米粉にやなぎたでの粉末を混ぜ、水で練り固めて餅のようにし、これに古い酒薬の粉末をまぶしてねかせ、麹菌、酵母、乳酸菌などの微生物を培養したもの。また、もち米を蒸す前に水に浸漬するが、その間に乳酸発酵が生ずる。蒸したもち米を発酵させる際には、この乳酸発酵成分を含んだ水も仕込み水に加えて用いる。アルコール度数は15~16度程度。◇古く、朱紅色のかめで貯蔵したことから。