精選版 日本国語大辞典 「先回」の意味・読み・例文・類語 さき‐まわり‥まはり【先回】 〘 名詞 〙① 他人が行くより先にその場所に行くこと。[初出の実例]「乃公(おれ)の考げへでは民の野郎が先廻りをして皆んなを留めたと思ふんだ」(出典:落語・百人坊主(1896)〈四代目橘家円喬〉)② 他人より先に物事を行なったり、考えたり、言ったりすること。[初出の実例]「思はず腹の中で『畜生ッ先廻(サキマハ)りをしたな』と叫んだ」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉一一八)③ さきざきの事まで早手回しに予想すること。[初出の実例]「却て妙に前廻(サキマハリ)をされて、変に取られるから」(出典:妹背貝(1889)〈巖谷小波〉冬) せん‐かい‥クヮイ【先回】 〘 名詞 〙 =ぜんかい(前回)[初出の実例]「私は先回或必要から図書館でこの学生を通覧して、今見てもやはりよい雑誌だなと思った」(出典:書物(1944)甲〈森銑三〉二六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例