ラセミ体を2個の光学活性な鏡像異性体に分離する操作をいう.方法としては,直接法と間接法があり,ラセミ体に光学活性な分割剤を反応させて2種類のジアステレオマーとし,それらの物理的性質の差を利用して分割後,分割剤を除いて光学活性体を得る後者が広く用いられている.たとえば,ラセミ体が酸の場合には,光学活性な塩基(キニンやブルシンなど)との塩形成や,光学活性なアルコールとのエステル形成で,ジアステレオマーとする方法が用いられる.直接法の代表例としては,ラセミ体の飽和溶液に光学活性体の結晶を投入して片方の結晶を優先的に晶出させる方法や,光学活性な固定相を用いるカラムクロマトグラフィーが工夫されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
「ラセミ体の分割」のページをご覧ください。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…互いに鏡像関係にない分子から鏡像関係が成立するような生成物を得る方法を不斉合成という。これに対してラセミ体を光学活性種に分ける操作を分割あるいは光学分割という。パスツールが酒石酸塩の分割に用いたような機械的分割,微生物にエナンチオ異性体の一方だけを選択的に消費・分解させる生物学的分割があるが,最も一般的な方法は分割試薬を用いる化学的分割である。…
※「光学分割」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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