改訂新版 世界大百科事典 「免疫応答遺伝子」の意味・わかりやすい解説 免疫応答遺伝子 (めんえきおうとういでんし)immune response gene 特定の抗原に対して免疫応答を示すことを単純優生形質として支配する遺伝子。Ir遺伝子と略称。マウスなどの実験動物のみならずヒトにもその存在が証明されている。免疫応答遺伝子は主要組織適合抗原系と連鎖したものが最も詳しく研究されており,その遺伝子産物は主要組織適合抗原のクラスⅡ抗原である。免疫応答の個体差は,クラスⅡ抗原の個体差にもとづき,これに結合してT細胞(Tリンパ球)に提示可能な抗原断片(ペプチド)の種類に差が生じることによってもたらされる。→組織適合抗原執筆者:笹月 健彦+西村 泰治 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by