20世紀日本人名事典 「児島 善三郎」の解説
児島 善三郎
コジマ ゼンザブロウ
大正・昭和期の洋画家
- 生年
- 明治26(1893)年2月13日
- 没年
- 昭和37(1962)年3月22日
- 出生地
- 福岡県福岡市中洲中島町
- 学歴〔年〕
- 長崎医学専門学校薬学科〔大正2年〕中退
- 主な受賞名〔年〕
- 二科賞(第9回)〔大正11年〕
- 経歴
- 紙問屋の長男として生まれ、学生時代には同好会・パレット会を作り、後輩の中村研一らと絵を描いた。大正2年上京、3年岡田三郎助の本郷洋画研究所に学んだが、病気のため帰郷、9年再上京。10年二科展に初入選、11年の第9回二科展に「横臥像」などで二科賞を受けた。13年渡欧、パリで西洋古典絵画を研究、昭和3年帰国。その年の二科展に滞欧作24点を特別陳列し、二科会会友となった。同4年会員に推されたが、5年同会を脱退し同志と独立美術協会を創立、以後同会の中心として活躍。日本的洋画を標榜し、日本の伝統美の現代的再生を試みた。37年の第5回現代日本美術展に遺作10点が陳列され、特別賞が贈られた。平成11年「児島善三郎資料集」が出版される。代表作は「鏡を持つ女」「渓流」「アルプスへの道」「ダリヤ」「初夏の池」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報