党議拘束(読み)トウギコウソク(その他表記)party discipline

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「党議拘束」の意味・わかりやすい解説

党議拘束
とうぎこうそく
party discipline

政党が所属の議員の行動を党議によって拘束すること。通常,議会での採決にあたって行われ,所属議員がその党議に従わない場合は,党内懲罰の対象となる。議院内閣制を採用する国では,党議拘束が強いのが一般的である。ただし実際の党議拘束は各国の政党のあり方と深く関係しており,政党の影響力の弱いアメリカではまったくといってよいほど行われていないし,イギリスでは法案の重要度に応じて党議拘束に強弱がつけられており,造反投票もみられる。日本の政党は党議拘束がきわめて強く,議員個人の院内活動には大きな制約が課せられている。政党を単位とする議会運営を円滑に行うためには不可欠なものであるが,過度の党議拘束は政党間の対立を助長し,審議機能を阻害し,議会政治の活性化を妨げることにもなる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む