入植地問題(読み)にゅうしょくちもんだい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「入植地問題」の意味・わかりやすい解説

入植地問題
にゅうしょくちもんだい

イスラエルは 1967年の第3次中東戦争以来,拡大した占領地への入植地建設を進めてきた。占領初期,当時の労働党政権は,占領軍の必要に応じて土地接収を認めたハーグ条約第 52条を活用しつつ入植地を拡大,80年以降は「10万入植者構想」に基づき入植者数が増大した。中東和平を進めるアメリカの批判にもかかわらず,91年にはヨルダン川西岸,ゴラン高原南部へも新たな入植計画を実行,水資源支配権を握ることでパレスチナ人の経済発展を大きく阻害した。 92年に成立したラビン政権は,占領地への入植をすべて凍結した。

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