全国がんセンター協議会(読み)ぜんこくがんせんたーきょうぎかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「全国がんセンター協議会」の意味・わかりやすい解説

全国がんセンター協議会
ぜんこくがんせんたーきょうぎかい

1965年(昭和40)に発足した全国がん成人病)センター連絡懇談会を母体として1973年に設立された協議会。もっぱらがんその他の悪性新生物の医療、調査研究および研修を行う公立病院やこれに準じる医療施設で構成されており、構成施設の緊密な協力により、日本のがん予防診断および治療等の向上に資することを目的としている。通称「全がん協」。国立がん研究センター中央病院、東病院のほか都道府県がんセンターなど、全国32の施設が加盟している(2014年7月時点)。原則としてすべての加盟施設が、2007年(平成19)施行の「がん対策基本法」に基づき、質の高いがん医療を受けることができるよう全国に整備が進められてきた「がん診療連携拠点病院」に指定されている。「がん予防、診断および治療等の向上に必要な諸問題の調査および研究」のほか、「施設運営上の諸問題に関する調査および研究」「必要な出版物の刊行ならびに講演会等の開催」などを行っている。

[編集部 2017年8月21日]

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知恵蔵mini 「全国がんセンター協議会」の解説

全国がん(成人病)センター協議会

日本におけるがんの予防、診断および治療などの向上に資することを目的とした協議会。全国のがんセンターに加え、悪性新生物の医療や調査研究などを行う公立病院など、計31の加盟施設からなる。1965年に発足した「全国がん(成人病)センター連絡懇談会」を母体とし、73年に設立された。最先端のがん医療の提供をはじめ治療技術などの開発や、がんの病態・治療法を解明するための研究を進めている一方、最適ながん医療の提供可能な医療保険制度づくりに向けて毎年厚生労働省に要望書を提出するなど、幅広い活動を行っている。2012年10月には、28の病院ごとに5種のがんについて治療から5年後の生存率を、4年ぶりに公表した。

(2012-10-25)

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