八十の岩橋
やそのいわはし
[現在地名]加古川市東神吉町升田
加古川の西岸に接する升田山(一〇五・二メートル)の東端部、山頂から山腹にかけて遺構が残る。升田山は凝灰岩の岩山で、露出した岩盤に石材を切出した跡が階段状をなす。「播磨国風土記」の印南郡益気里の項によると、この里に斗形山という山があり、石で斗と乎気をつくったのでこの名がある。この山に石の橋があり、伝承によれば昔この橋は天に通じ、大勢の人々が上り下りしたので八十橋とよぶと記されており、階段状となっていたと考えられ、古くより当遺構にあてられている(播磨鑑)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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