公事工(読み)クジダクミ

デジタル大辞泉 「公事工」の意味・読み・例文・類語

くじ‐だくみ【公事工】

[名・形動ナリ]
何事訴訟によって解決しようとすること。特に、自分利益のために理屈をつけて訴訟を起こすこと。
「ことさら―して、筋なき事を書き求め」〈浮・織留・三〉
いろいろ理屈を言い張るのがうまいこと。また、そのさま。
「―なる女、うすき唇を動かし」〈浮・永代蔵・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「公事工」の意味・読み・例文・類語

くじ‐だくみ【公事工】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 訴訟を起こすたくらみ。利欲のため訴訟をもくろむこと。
    1. [初出の実例]「ものにかかりのむばらからたち 公事たくみ滝の水上何をあらふ〈惟中〉」(出典:俳諧・太郎五百韻(1679))
  3. ( 形動 ) 巧みに理屈を言い、いいがかりをつけること。理屈をこねるのが上手なこと。
    1. [初出の実例]「又有家に入ば公事(クジ)たくみなる女うすき脣を動し」(出典浮世草子日本永代蔵(1688)五)

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