絵巻。1巻。2列に着座する公家57人の肖像を描き並べたもので、もとは各人のそばに名前を記した紙が貼(は)られてあったと思われるが、現在は失われている。豪信(ごうしん)筆の『摂関大臣影』(2巻、御物、鎌倉時代)に照合して、その大半の像主の名を推定することができ、藤原忠通(ただみち)を初めとする平安から鎌倉中期の文永(ぶんえい)(1264~75)ごろまでの摂政(せっしょう)・関白・大臣の肖像を描いたものとわかる。人物は濃淡二様の墨を巧みに用い、頬(ほお)や唇にわずかに淡彩を施す。顔の描写は単純であるが、各人の個性をよく生かしている。鎌倉時代(13世紀)の作で、似絵(にせえ)の名手藤原信実(のぶざね)一派の作と考えられる。国指定重要文化財。京都国立博物館蔵。
[村重 寧]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...