淡彩(読み)タンサイ(その他表記)wash drawing

翻訳|wash drawing

デジタル大辞泉 「淡彩」の意味・読み・例文・類語

たん‐さい【淡彩】

薄くいろどること。あっさりした彩色。⇔濃彩

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精選版 日本国語大辞典 「淡彩」の意味・読み・例文・類語

たん‐さい【淡彩・澹彩】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) うすく彩ること。あっさりした彩色。また、そのさまやその絵画
    1. [初出の実例]「所謂淡画者謂淡彩」(出典本朝画史(1678)上)
    2. 「山は一面の夏草と淡彩なみどりの灌木でおおわれ」(出典:殉死(1967)〈司馬遼太郎〉要塞)
    3. [その他の文献]〔李鐸‐秋露賦〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「淡彩」の意味・わかりやすい解説

淡彩
たんさい
wash drawing

絵画技法の一つ。ウォッシュともいう。薄く彩色した絵。普通鉛筆,ペンコンテ木炭などで描かれた絵に水彩絵具で軽く色を加えたもの。彩色の濃いものは水彩画になる。

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世界大百科事典(旧版)内の淡彩の言及

【水彩】より

…しかし,しばしばペン・デッサンと併用した彼のビスターには水彩に近い新鮮でデリケートな味わいがある。同時代のフランスの風景画家クロード・ロランもしばしばビスターでスケッチしているが,これらは通常以上に薄めた顔料を用いて透明感を強調しており,その淡い独特の効果により〈淡彩wash,lavis(フランス語)〉と呼ばれ,この後も水彩の技法の一つとしてしばしば用いられている。 18世紀のフランス・ロココの画家ではフラゴナール,ロベールなどがすぐれた水彩を残しているが,ワトー,ブーシェは水彩には手をそめなかった。…

※「淡彩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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