絵巻物(読み)エマキモノ

大辞林 第三版の解説

えまきもの【絵巻物】

巻子本の形式をとる絵画の一種。文章(詞書ことばがき)とそれに対応する絵が交互にかかれる。左手で繰り広げ右手で巻きながら鑑賞する。平安・鎌倉時代に盛んに制作された。内容は、経典を絵解きしたもの(「過去現在因果経」など)、物語や日記を絵画化したもの(「源氏物語絵巻」「更級日記絵巻」など)、説話や社寺の縁起あるいは高僧の伝記などを描いたもの(「信貴山縁起絵巻」「西行物語絵巻」など)がある。絵巻。絵詞。

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図書館情報学用語辞典の解説

絵巻物

絵を主体にして,それに説明の文章を添えた絵本を巻子本に仕立てたもの.日本では絵巻物が盛んになるのは源平時代からで,鎌倉時代に最も優れたものが作成された.

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精選版 日本国語大辞典の解説

え‐まきもの ヱ‥【絵巻物】

〘名〙 巻物にかいた絵画作品。主に詞書(文章)とそれに対応する絵とが交互に配列されているもの。奈良時代にもみられるが、平安時代から鎌倉時代以後盛んにつくられ、画題の上から、物語、高僧伝、社寺縁起、戦記物、肖像、歌仙などに分けられる。えまき。
※随筆・燕石雑志(1811)四「彼絵巻物と唱(となふ)るものは、絵合(ゑあはせ)の余波(なごり)なり」

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世界大百科事典内の絵巻物の言及

【絵巻】より

…物語,説話,伝記,社寺縁起などを横長の巻物に詞(ことば)(文章)と絵で表した作品の総称。絵巻物とも呼ぶ。この名称は江戸時代に一般化したもので,古代・中世においては〈……絵〉と称され,また今日では絵巻と同義語のように用いられている〈絵詞〉は本来,絵巻の詞書(ことばがき)を指すものであった。…

※「絵巻物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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