絵巻物(読み)エマキモノ

デジタル大辞泉 「絵巻物」の意味・読み・例文・類語

えまき‐もの〔ヱまき‐〕【絵巻物】

絵巻」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「絵巻物」の意味・読み・例文・類語

え‐まきものヱ‥【絵巻物】

  1. 〘 名詞 〙 巻物にかいた絵画作品。主に詞書文章)とそれに対応する絵とが交互に配列されているもの。奈良時代にもみられるが、平安時代から鎌倉時代以後盛んにつくられ、画題の上から、物語高僧伝、社寺縁起戦記物肖像歌仙などに分けられる。えまき。
    1. [初出の実例]「彼絵巻物と唱(となふ)るものは、絵合(ゑあはせ)余波(なごり)なり」(出典随筆燕石雑志(1811)四)

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旺文社日本史事典 三訂版 「絵巻物」の解説

絵巻物
えまきもの

物語・伝記寺社の縁起などを絵を主としてかき表し巻物としたもの
奈良時代から室町時代にかけて制作され,おもに大和絵画風で描かれた。詞書と絵の組合せを一段として展開させるのが一般的な形式。およそ120種600巻余が残る。代表作に,奈良時代の『過去現在因果経絵巻』,平安後期の『源氏物語絵巻』『信貴山 (しぎさん) 縁起絵巻』『鳥獣戯画』,鎌倉時代の『平治物語絵巻』『蒙古襲来絵巻』など。

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図書館情報学用語辞典 第5版 「絵巻物」の解説

絵巻物

絵を主体にして,それに説明の文章を添えた絵本を巻子本に仕立てたもの.日本では絵巻物が盛んになるのは源平時代からで,鎌倉時代に最も優れたものが作成された.

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防府市歴史用語集 「絵巻物」の解説

絵巻物

 横に長い巻物[まきもの]に絵を描いたものです。右から左へ巻きながら見ます。

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世界大百科事典(旧版)内の絵巻物の言及

【絵巻】より

…物語,説話,伝記,社寺縁起などを横長の巻物に詞(ことば)(文章)と絵で表した作品の総称。絵巻物とも呼ぶ。この名称は江戸時代に一般化したもので,古代・中世においては〈……絵〉と称され,また今日では絵巻と同義語のように用いられている〈絵詞〉は本来,絵巻の詞書(ことばがき)を指すものであった。…

※「絵巻物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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