公正使用(読み)こうせいしよう(その他表記)fair use

翻訳|fair use

図書館情報学用語辞典 第5版 「公正使用」の解説

公正使用

著作物を著作権の侵害にあたらないとみなされる範囲で使用すること.米国の著作権法の分野において,判例法上確立された概念であり,特定の著作物の利用がこれに該当すれば,著作権者の許諾を得る必要がないとする.「改正著作権法(Copyright Act of 1976)」第107条は,公正使用概念を直接定義したものではないが,批評,解説,ニュース報道,授業,研究,調査などを目的とする著作権のある著作物の公正使用は,著作権の侵害とはならない旨を定めている.おおむね日本の「著作権法」が定める著作権の制限にかかわる諸規定(第30条~第50条)の趣旨に相当する.図書館における複製や私的使用のための複製,著作物の教育的かつ非営利的利用などが,公正使用概念に含まれる.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android