再返(読み)さいへん

精選版 日本国語大辞典 「再返」の意味・読み・例文・類語

さい‐へん【再返・再反】

  1. 〘 名詞 〙 もう一度くりかえすこと。ふたたび。再度。副詞的にも用いる。
    1. [初出の実例]「何(いずれ)も何も、本風体をもてさいへんの作風也」(出典三道(1423))
    2. 「然而猶逆鱗不休、一番衆猶御不審之間起請。再返可書」(出典:看聞御記‐応永三一年(1424)五月一六日)
    3. [その他の文献]〔漢書‐李広利伝〕

さい‐へん【再返・再篇】

  1. 〘 名詞 〙 連歌俳諧連衆発句から各人一句ずつ詠んで一わたりした部分一巡(一順)というのに対して、二回目を詠むことをいう。
    1. [初出の実例]「一順の連歌をばいかにも浅々とすべし。結構する句はことに一順にわろし。さいへんなどまでもおなじ事也」(出典:心敬僧都庭訓(1488))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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