デジタル大辞泉
「連衆」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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れん‐じゅ【連衆】
- 〘 名詞 〙
- ① 連歌・俳諧の会の席につらなる人々。連句をつくる仲間。〔文明本節用集(室町中)〕
- [初出の実例]「天下の宗匠へ案内申、各れんしゅ参られけり」(出典:御伽草子・猿源氏草紙(室町末))
- ② 江戸幕府の職名の一つ。連歌始めの際、連歌師とともに登城して連歌の席に加わるもの。また、その人。多くは神官、僧侶が任じられ、寺社奉行の支配に属す。祿はない。
- [初出の実例]「御連歌師〈略〉同御連衆」(出典:嘉永二年大成武鑑(1849)(古事類苑・文学一二))
- ③ 仲間。連中。
- [初出の実例]「尤此連衆(レンジュ)鉄の門にても踏破りかぬる者共にはあらね共」(出典:浮世草子・けいせい伝受紙子(1710)五)
つれ‐しゅう【連衆】
- 〘 名詞 〙 ( 「つれしゅ」とも ) 連れの人。連れの仲間。同伴者。また、取巻連中。つれし。
- [初出の実例]「客一人かつれ衆(シュ)あるかと尋べし」(出典:評判記・色道大鏡(1678)四)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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連衆 (れんじゅ)
連歌,俳諧用語。連歌や連句を共同制作するために集まる会衆。精神共同体の一種で,一人一人は社会的肩書をはずして参加し,我意を張らず,一座の定めに従うことを要求された。また酩酊,雑談,放笑,居眠りなども禁じられた。もっとも,当座に参加せず,回状形式で連句を制作する場合も,作者は連衆と呼ばれた。連衆の数には特に制限はないが,百韻の制作では10人前後が最適とされた。
→座
執筆者:乾 裕幸
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の連衆の言及
【座】より
…[連句]制作のための集会または会席をいう。その構成要員は,一座をさばく師範格の[宗匠]と,宗匠を補佐しつつ句を懐紙に記録する書記役の執筆(しゆひつ)と,一般の作者である複数の[連衆](れんじゆ)から成る。彼らが参集して連句一巻を共同制作することを,一座を張行する,または興行するという。…
※「連衆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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