出だし立つ(読み)イダシタツ

デジタル大辞泉 「出だし立つ」の意味・読み・例文・類語

いだし‐た・つ【出だし立つ】

[動タ下二]
送り出す。出立させる。差し向ける。
「京へ人―・て給ふ」〈須磨
声に出して歌う。
心遣ひして、―・て難うす」〈篝火

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「出だし立つ」の意味・読み・例文・類語

いだし‐た・つ【出立】

  1. 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙
  2. 用意をととのえて)人を外へ出してやる。出立(しゅったつ)させる。促して出す。
    1. [初出の実例]「あしたには狩にいだしたててやり」(出典:伊勢物語(10C前)六九)
  3. 宮仕えに出す。出仕させる。
    1. [初出の実例]「宮仕へにいだしたてばしぬべし」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  4. 声に出して歌う。歌い出す。
    1. [初出の実例]「頭中将、心づかひして、いだしたてがたうす。〈略〉忍びやかに謡ふ声、鈴虫にまがひたり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)篝火)

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