刑部郡(読み)おさかべぐん

日本歴史地名大系 「刑部郡」の解説

刑部郡
おさかべぐん

現長柄(ながら)町刑部を中心にした中世の郡。刑部郷とも。古代の長柄郡刑部郷の発展したもので、鎌倉初期と思われる隆覚書状(九条家本「中右記」元永元年秋巻紙背文書)に刑部郡とみえ、上総国の目代が当郡の地頭に対して新給六丁を認めている。建治四年(一二七八)の松戸市平賀本土(ひらがほんど)寺蔵梵鐘銘に上総国刑部郡大工大中臣兼守とみえる。貞和二年(一三四六)に妙光(みようこう)寺(現藻原寺、茂原市)で梵鐘・鰐口を鋳造した広科(広階)広綱も刑部郡内針谷(はりがや)郷住人(「仏像伽藍記」藻原寺文書)であり、当郡は中世房総の鋳物師発祥の地として重要な位置を占めていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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