初元結(読み)ハツモトユイ

デジタル大辞泉 「初元結」の意味・読み・例文・類語

はつ‐もとゆい〔‐もとゆひ〕【初元結】

元服のときに、髪のもとどりを結ぶのに用いるひも公卿は紫の組紐を使った。転じて、元服すること。
「いときなき―に長き世をちぎる心は結びこめつや」〈桐壺
元服のときに髪を結ぶこと。また、その役。
「院にて、基隆三位の播磨守なりし、―し奉りて」〈今鏡・八〉

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精選版 日本国語大辞典 「初元結」の意味・読み・例文・類語

はつ‐もとゆい‥もとゆひ【初元結】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 元服の時、髪を結ぶのに用いた紫色の組みひも。転じて、元服すること。
    1. [初出の実例]「いときなきはつもとゆひにながき世をちぎる心はむすびこめつや」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
  3. ( ━する ) 元服の際、髪を結ぶこと。また、その役。
    1. [初出の実例]「院にて、基隆の三位の播磨守なりし、はつもとゆひし奉りて」(出典:今鏡(1170)八)

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動植物名よみかた辞典 普及版 「初元結」の解説

初元結 (ハツモトユイ)

植物キク科多年草コンギク別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の初元結の言及

【元服】より

…【中村 義雄】
[中世]
 武家社会では冠に代えて烏帽子(えぼし)を用いたが,これについて《武家名目抄》は〈元は字書に首也と見え,服はすべて身に着るものをいへば,冠にても烏帽子にてもたがふ事なし〉と解釈している。冠を着け,髪型を変えることは初冠,初元結(はつもとゆい)ともいわれたが,いずれも元服を指す。中世武士社会の烏帽子着の儀式は,烏帽子親と烏帽子子との間でおこなわれ,両者の擬制的親子関係は生涯持続された。…

※「初元結」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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