(読み)こそぐ

精選版 日本国語大辞典 「刮」の意味・読み・例文・類語

こそ・ぐ【刮】

[1] 〘他ガ四〙
※羅葡日辞書(1595)「Erasus〈略〉Cosoguitaru(コソギタル) モノ ケサレタル モノ」
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「風はまた一しきりうなりをたてて杉叢をこそいで通り抜けた」
※雑俳・軽口頓作(1709)「きがかはる・こそぎやるはづがよびやるはづ」
[2] 〘他ガ下二〙 ⇒こそげる(刮)
[語誌](1)上代に用いられた「きさぐ(刮)」が、中古以降、転じて「こそぐ」となったものとされる。
(2)中古から中世期は下二段活用が中心であるが、中世末期より四段活用が現われる。

こそ・げる【刮】

〘他ガ下一〙 こそ・ぐ 〘他ガ下二〙
① 物の表面を削る。表面に付着したものを削り落とす。こそぐ。
※香薬鈔永万元年点(1165)「益(ますます)(コソケ)取り」
史記抄(1477)一二「刀で板をこそけてものを小免僧の様なものぞ」
② 髪やひげをそる。こそぐ。
信長公記(1598)一三「父子かしらをこそげ、高野の栖を遂げ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「刮」の意味・読み・例文・類語

かつ【刮】[漢字項目]

[音]カツ(クヮツ)(漢)
えぐりとる。こする。「刮目かつもく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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