前唐院(読み)さきのとういん

日本歴史地名大系 「前唐院」の解説

前唐院
さきのとういん

[現在地名]大津市坂本本町

大講堂の北側にあり、「ぜんとういん」とも。もと円仁平生の禅房ともいうが、「天台座主記」によれば仁和四年(八八八)円珍が円仁の学績を顕彰するために創建した。円仁将来の仏教典籍五八四部八〇二巻は円仁自身の奏上(貞観六年一月)により、顕教文献は根本経蔵に納め、密教文献は法華総持ほつけそうじ院に所蔵されたが、総持院の度重なる火災などのため、のち当院に移された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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