剛毛(読み)ゴウモウ

デジタル大辞泉 「剛毛」の意味・読み・例文・類語

ごう‐もう〔ガウ‐〕【剛毛】

かたい毛。こわい毛。また、環形動物昆虫の太くて短いキチン質の毛状突起。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「剛毛」の意味・読み・例文・類語

ごう‐もうガウ‥【剛毛】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かたい毛。こわい毛。
    1. [初出の実例]「背に剛毛の生えた太い指で」(出典:飼育(1958)〈大江健三郎〉)
  3. 哺乳類の毛のうち、あらく堅いもの。ブタの毛など。毛皮についてもいう。〔生物学語彙(1884)〕
    1. [初出の実例]「頭部から背中にかけて、黒い剛毛が密生している、〈略〉仔犬であった」(出典:失われた男(1966)〈田村泰次郎〉)
  4. 多毛類の付属肢や昆虫の腹部などにみられる比較的太い毛状物。
  5. 担子菌類の子実層から現われる褐色菌糸の末端細胞。

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世界大百科事典(旧版)内の剛毛の言及

【毛】より

…ただ一つ,西アフリカ産の両生類ケガエルの胴の両側から大腿部にかけて1列に生えている〈毛〉は角質化した組織ではなく,皮膚の伸び出した生活組織で,えらのように呼吸機能をもつのであろうと考えられている。 特殊な毛としては,口の上にみられるひげ(ネコやネズミのひげ)や目の上の剛毛があるが,これらは毛囊鞘(もうのうしよう)中に血脈洞があり,感覚神経の末端が入りこんで一種の感覚器をなしているので,血洞毛,触毛,感覚毛などと呼ばれる。モグラ類では手首に,コウモリ類では飛膜にもあるが,ヒトにはない。…

【毛皮】より

…毛根から発生し,毛の外側は鱗片状の毛表皮(または毛小皮,クチクラ)に覆われ,内部に毛皮質,中軸に毛髄質,気室がある。動物の毛は剛毛,粗毛(刺毛(さしげ)),綿毛の3種に区別される。剛毛は動物の口ひげにみられ,平滑でまっすぐに伸び,数は少ない。…

※「剛毛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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