劉秉忠(読み)りゅうへいちゅう(その他表記)Liu Bing-zhong; Liu Ping-chung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「劉秉忠」の意味・わかりやすい解説

劉秉忠
りゅうへいちゅう
Liu Bing-zhong; Liu Ping-chung

[生]元,太祖11(1216)
[没]至元11(1274)
中国,元初の政治家。 邢州 (河北省 邢台県) の人。初名は侃 (かん) 。字は仲晦。諡は文貞公。父の劉潤以来モンゴルに仕え,彼も 17歳で 邢台節度使府令史となったが,役人生活を嫌って僧侶となった。のち海雲禅師にその博学多才を見出されて,即位前のフビライ・ハンに推挙され,漢人統治の要領を述べて重用された。フビライ・ハンの世祖即位後総書記と称され,大元の国号,中統の年号,中書省以下の官制,上都 (→上都開平府 ) と大都の築城その他彼の参画しないものはなかった。至元1 (1264) 年還俗し,光禄大夫,太保を授与された。

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世界大百科事典(旧版)内の劉秉忠の言及

【大都】より

…93年海港の直沽(天津)から城内中央の積水潭の港まで通恵河が開通し,71年だけでも150万労働日をくだらぬといわれる膨大な労働量をそそいだ造営は,四半世紀の歳月をかけてひとまずの完成をみた。 大都の都市プランはフビライの謀臣劉秉忠(りゆうへいちゆう)(1216‐74)が定め,モンゴル人のエスブハ,西域系の也黒迭児,漢人軍閥張柔らが施工の任にあたった。水利工事に意を用いたのは郭守敬であった。…

※「劉秉忠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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