要領(読み)ヨウリョウ

デジタル大辞泉 「要領」の意味・読み・例文・類語

よう‐りょう〔エウリヤウ〕【要領】

物事の最も大事な点。要点。「質問要領がはっきりしない」
物事の要点をつかんだ、うまい処理の仕方。「要領が悪くてなかなか覚えない」「要領よく話をする」
[類語]呼吸要項要目要綱論点勘所脈所重点主眼眼目軸足立脚点立脚地力点主力重き重視要点要所ポイント大要キーポイント急所つぼ正鵠頂門の一針

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精選版 日本国語大辞典 「要領」の意味・読み・例文・類語

よう‐りょうエウリャウ【要領】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「要」は衣のすそ、「領」はえりの意で、衣を持つには要と領とを執るというところから )
  2. 物事の最も大切な点。要点。ようれい
    1. [初出の実例]「要領 ヱウリャウ カンジン」(出典:布令字弁(1868‐72)〈知足蹄原子〉六)
    2. 「質問の要領をはっきり捕へそこねて」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
  3. 物事をうまく処理する手段。処理のかんじんのところ。こつ。また、要点をつかんで、巧みに立ちまわる方法。多く、「要領がいい」「要領が悪い」などの形で用いる。
    1. [初出の実例]「謙作は只、『ええ』と答へる。後は大概S氏が要領(エウリャウ)よく続けて呉れるのである」(出典:暗夜行路(1921‐37)〈志賀直哉〉三)

要領の語誌

( 1 )呉音ヨウリョウと漢音ヨウレイの二つの読み方があり、ヘボンの「改正増補和英語林集成」(一八八六)では「Yōryō(ヨウリョウ)」、「言海」(一八九三)では「えうれい」。両者とも見出しに立てた「日本大辞書」(一八九五)では「えうれい」を主とし、「ことばの泉」(一八九八)や「辞林」(一九〇七)では、「えうりゃう」を主としている。
( 2 )江戸時代においては、「翁問答」(一六五〇)には「ようれい」とあり、「授業編」(一七八三)では太宰春台の「和読要領」を「ようれう」とも「ようれい」とも読んでおり読み方はゆれていたようである。

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普及版 字通 「要領」の読み・字形・画数・意味

【要領】ようりよう(えうりやう)

腰と首。生命。また、重要な部分。要点。〔史記、大宛伝〕(張)騫、氏より大夏に至るも、(つひ)に氏の領を得ること能はず。

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