上都開平府(読み)じょうとかいへいふ(その他表記)Shang-du Kai-ping-fu; Shang-tu K`ai-p`ing-fu

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「上都開平府」の意味・わかりやすい解説

上都開平府
じょうとかいへいふ
Shang-du Kai-ping-fu; Shang-tu K`ai-p`ing-fu

中国,の夏の都城フビライ・ハン憲宗6 (1256) 年金蓮川に築城,中統1 (60) 年即位し,同時に開平府と命名。至元2 (65) 年上都と改称。元朝皇帝の避暑地として首都大都 (北京) と並んで繁栄した。方形で,内城 (東西 557m,南北 641m) ,外城,外苑の3区から成る。元末の紅巾の乱 (→紅巾軍 ) で至正 18 (1358) 年宮殿が焼かれ,同 23年にも荒され,洪武2 (69) 年明軍の遠征順帝が上都を捨て,明の支配に入った。遺跡遼寧省の 灤 (ろん) 河上流域のドロン・ノールの北西約 36kmにある。

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