加成性(読み)カセイセイ

デジタル大辞泉 「加成性」の意味・読み・例文・類語

かせい‐せい【加成性】

混合物化合物のある性質を示す量が、それらを構成する成分の量の和に等しくなる性質。混合物の質量は成分の質量の和に等しく、また化合物の分子量原子量の和に等しくなる。ほかに混合気体の全圧分圧の和となることなどがある。

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化学辞典 第2版 「加成性」の解説

加成性
カセイセイ
additive property, additivity

一つの系(混合物および化合物)の性質を表す量が,その系を構成する成分の相当した量の和に等しいような性質.厳密に加成的な性質は質量ぐらいで,混合物の質量は成分の質量の和に等しく,化合物の分子量は原子量の和に等しい.化合物の分子容,パテコール,分子屈折,モル磁気係数などは,近似的には各構成原子にわりあてられたそれぞれの性質の原子“当量”の和として表されるが,それだけでは不十分で,たとえば,分子内での酸素原子の結合状態(-O-,=O)やベンゼン環の存在などの構造的因子考慮しなければならない.しかし,これらの構造的因子を考慮に入れると上記諸性質は加成的となる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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