貴船(読み)キブネ

デジタル大辞泉 「貴船」の意味・読み・例文・類語

きぶね【貴船】

京都市左京区鞍馬地名

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「貴船」の意味・読み・例文・類語

きぶね【貴船】

[一] 京都市左京区北部、鞍馬山と対する貴船山のふもとの地名。貴布禰。木布禰。木船
[三] 謡曲四番目物廃曲。観世小次郎信光作。和泉式部貴船神社を訪れ、和歌功徳で別れて久しい藤原保昌にめぐり会う。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「貴船」の意味・わかりやすい解説

貴船 (きぶね)

地歌の曲名。本調子の長歌(ながうた)。小谷立静(りつせい)作詞,藤林検校作曲。歌舞伎《貴船道行(きぶねみちゆき)》の地で,1650年(慶安3)9月,村山又三郎・彦作が江戸城に召されて演じた曲目の一つ。能《鉄輪(かなわ)》の,男を恨んで丑(うし)の刻に貴船神社に詣でる別離された女(シテ)の道行に取材しているが,歌詞はかなり異なる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「貴船」の意味・わかりやすい解説

貴船
きぶね

京都市北部、左京区の一地区。賀茂川(かもがわ)上流の貴船川を隔てて、東の鞍馬(くらま)山と相対する貴船山(700メートル)の山麓(さんろく)一帯である。式内社貴船神社があり、水をつかさどる神として古くから朝廷尊信が厚い。付近一帯は老杉が生い茂り、貴船川の渓谷は四時の清遊に適し、ことに夏は冷涼で、貴船神社鳥居前の川沿いには料亭が並び、納涼客でにぎわう。貴船川と鞍馬川の合流点に叡山(えいざん)電鉄鞍馬線貴船口駅がある。

[織田武雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「貴船」の解説

貴船
(通称)
きふね

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
元の外題
貴船の道行
初演
寛永16.3(江戸・中村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android