加草村
かくさむら
門川尾末村の北東に位置する。村中に山が連なり、鳴子川が西本山の谷間に発して南東に流れ門川湾に注ぐ。豊後街道が通り、鳴子川・折川の下流には鳴子・篠折両土橋があった(日向地誌)。角佐・賀草とも記した。弘治二年(一五五六)六月吉日の土田帳写(予章館文書)に「角佐 王子権現領 長嶺八郎右衛門尉かくこ」として「角佐之内田数四反 同所観音田三反卅」が載せられる。王子権現は地内楠本の若一王子権現(現加草神社)である。同帳写にはほかに門川の江田八幡(現門川神社)領として「角佐之内二町五反」が載せられている。天正年間(一五七三―九二)に通用した日向国五郡分帳には「賀草江十六町」とある。天正一六年八月四日の日向国知行方目録には「拾町 加草」とみえ、高橋元種に与えられている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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