門川(読み)かどがわ

改訂新版 世界大百科事典 「門川」の意味・わかりやすい解説

門川[町] (かどがわ)

宮崎県北部,東臼杵郡の町。人口1万8854(2010)。東は日向灘に面し,北は延岡市,南は日向市に接する。古代には日向国府と大宰府を結ぶ官道の要地で,刈田駅が置かれた。近世は延岡藩領。西部は山地が占め,中央部を東流する五十鈴川沿いに低地が広がる。温暖多雨の気候に恵まれて農林業を主とし,米,野菜,果樹畜産,シイタケなどを産する。五十鈴川河口には門川漁港があり,イワシ,サバなどが水揚げされ,煮干しなどに加工される。海岸にはJR日豊本線,国道10号線が並行して走り,水産加工,木材,繊維などの工場が立地して日向延岡新産業都市地域の一角を占める。宅地化が進行し,近年人口は増加傾向にある。海岸線は屈曲に富み,門川湾には乙島沖合には枇榔島がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報