助修士(読み)じょしゅうし(その他表記)frater; lay brother

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「助修士」の意味・わかりやすい解説

助修士
じょしゅうし
frater; lay brother

特に中世の大修道院聖職者にならず労働,雑用世間との交渉などに従事し,同一の修道院内で特別な集団を形成しながら修道院に奉仕した修道士。労務修士ともいう。修道者が一般に司祭叙階されるようになるにつれ,12世紀頃から修道院の雑用を担当する人が必要となった。女子の場合も助修女が生れたが,これは特に祈りに従事し,外出を禁じられた歌隊修女を補助するため。大修道院制をとらない近代修道会では司祭でない修道士の地位も向上し,教育,研学など修道司祭と等しい役割を担当するようになり,司祭でない修道士のみから成る修道会も出現した。このような場合,日本では助修士とはいわない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android