日本歴史地名大系 「勝田郷」の解説 勝田郷かつまだごう 岡山県:美作国勝田郡勝田郷「和名抄」高山寺本に「加豆末太」、東急本・刊本に「加都多」の訓がある。「カツマタ」が正訓で、勝田の郷名は和銅六年(七一三)郡郷名を二字の好字に統一した政策によると思われる。吉野(よしの)川の支流滝(たき)川下流域の沖積平野を中心とする、現勝田郡勝央(しようおう)町勝間田(かつまだ)付近が郷域と考えられる。推定郷域内に全長約四九メートルの前方後円墳琴平山(こんぴらやま)古墳、全長約四〇メートルの前方後円墳殿塚(とのづか)古墳(以上勝央町)などがある。 勝田郷かつまたごう 静岡県:遠江国蓁原郡・榛原郡勝田郷「和名抄」諸本にみえる郷名。東急本に「加都万多」、高山寺本に「加知末多」の訓がある。「遠江国風土記伝」は仁田(にた)以下の一九村、すなわち現榛原町仁田・勝田(かつた)・勝間(かつま)・勝俣(かつまた)、現相良(さがら)町菅(すげ)ヶ谷(や)などの地域、「大日本地名辞書」は勝間田(かつまた)村(現榛原町勝田・勝俣など)に比定する。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報