勾張り(読み)コウバリ

デジタル大辞泉 「勾張り」の意味・読み・例文・類語

こう‐ばり〔コウ‐|カフ‐〕【勾張り/甲張り】

家などが傾いたり倒れたりするのを防ぐためにあてがう材木。つっかい棒。
掘った穴の土留めの板が倒れないようにあてがう材木。
かばいだて。あと押し。
「あんまり母があいだてない、―が強うていよいよ心が直らぬ」〈浄・油地獄

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精選版 日本国語大辞典 「勾張り」の意味・読み・例文・類語

こう‐ばり【勾張・甲カフ張・強カウ張】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 物が倒れないようにささえる木。つっかい棒。
    1. [初出の実例]「番匠。墨がねのなをきを正す身なれども傾く月にかふばりぞなき」(出典:東北院職人歌合(1348頃か)三番)
    2. [その他の文献]〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. 土地を大きく根切(ねぎり)したとき、土留めの板などが内方に崩れないよう、相対する土留め間に水平に渡した材。張木
  4. あと押しをすること。かばいだて。支持庇護(ひご)
    1. [初出の実例]「家康と云、武道の強き侍に、内々かふばりを仕ると云義を」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品三七)

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