改訂新版 世界大百科事典 「東北院職人歌合」の意味・わかりやすい解説
東北院職人歌合 (とうほくいんしょくにんうたあわせ)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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職人歌合の一種。序文に「建保第二(1214年)の秋のころ東北院の念仏に」とあることから,この名でよばれる。1巻。14世紀前半の制作。職人歌合は種々の職人を組み合わせた架空の歌合で,鎌倉後期から流行した。本絵巻はその現存最古の作品とされ,左方に医師,右方に陰陽師(おんみょうじ)など各5人ずつを配し,経師(きょうじ)を判者として月と恋の2題を詠む設定。左右1組の詠者の絵姿と和歌に判詞を加えたものを1番として,これを5番くりかえし,巻末に判者の絵姿と歌1首をそえる。絵は歌仙絵風で,実在感のある個性的な面貌が特徴。ほかに12番本の模本が伝わる。縦29.0cm,横588.1cm。東京国立博物館蔵。重文。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…各種の職人の生態を一括して描いた絵。職人を描いた絵は,平安時代の扇面写経や絵巻などに散見されるが,職人の絵がまとまって描かれるのは鎌倉時代の《東北院職人歌合》からである。これは,職人を左右おのおの5番に分けて歌を番(つが)わせ,判者によって勝を決する歌合(うたあわせ)の形式をとり,和歌の間に職人を描く。…
※「東北院職人歌合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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