包末村(読み)かんすえむら

日本歴史地名大系 「包末村」の解説

包末村
かんすえむら

[現在地名]吉井町千年ちとせ

筑後川中流左岸の微高地に位置し、今丸いままる小江おえ能楽のうらく若宮わかみや各村と隣接する。本高は一二七石余(元禄国絵図)。「在方諸覚書」では古高二〇〇石・役高五〇八石。享和二年(一八〇二)の春免高帳では高五一三石、文化四年(一八〇七)の畝付帳では本田九町一反余・開田二町二反余・畑田一四町二反余・畑四町二反余・居屋敷四反余。旧高旧領取調帳によると高二六三石余。寛文四年(一六六四)大石長野おおいしながの水道建設には水害を案じて慎重だったが、のち合意して桜馬場さくらばば溝整備以降は水田化を進めた(吉井町誌)

包末村
かのすえむら

[現在地名]南国市包末

現南国市の東端部に位置し、南西流する物部ものべ川と国分こくぶ川の中間平地部にある。香美郡に属し、岩村いわむら郷に含まれた。当地一帯は「和名抄」記載の古代の石村いわむら郷の地にあたり、村域内には条里制の遺構が残り、香長条里区の一画をなしていた。天正一六年(一五八八)岩村郷地検帳に小村名として包末村がみえ、一四一筆が検地されている。多くは長宗我部氏家臣の給地であるが、一部に香宗御分・道標御分がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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