化縁(読み)ケエン

デジタル大辞泉 「化縁」の意味・読み・例文・類語

け‐えん【化縁】

仏語。仏が衆生教化きょうけする因縁。人々を仏道に教え導くきっかけ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「化縁」の意味・読み・例文・類語

け‐えん【化縁】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 衆生を教え導く因縁。化導の因縁。
    1. [初出の実例]「鳴呼上人、化縁已尽、帰去極楽」(出典日本往生極楽記(983‐987頃)弘也)
  3. 仏菩薩教化を受ける衆生の側の力。教えが説かれるための、衆生の機縁をいう。機縁。
    1. [初出の実例]「人天すでに化縁つきん時も、悉く龍宮にをさまるべし」(出典:伝光録(1299‐1302頃)龍樹尊者)
  4. 仏縁を結ぶために、金品を差し出すこと。
    1. [初出の実例]「さて冬も。世に出て。炭も化縁することも。なきぞ」(出典:三体詩素隠抄(1622)三)
  5. 市井にあって法を説きながら施物を乞いあるく街坊化主(がいぼうけしゅ)異称

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