北寺尾村(読み)きたてらおむら

日本歴史地名大系 「北寺尾村」の解説

北寺尾村
きたてらおむら

[現在地名]鶴見区上の宮かみのみや一―二丁目・北寺尾一―七丁目・三ッ池公園みついけこうえん諏訪坂すわざか東寺尾北台ひがしてらおきただい馬場ばば一丁目・同五―七丁目

北は獅子しし村、南は東寺尾ひがしてらお村に接する。東南に古くは小机こづくえ(現港北区)から川崎宿への街道とされる野道が通る。中世は寺尾郷のうち。

建武元年(一三三四)五月一二日の裏書のある鶴見寺尾地図(金沢文庫蔵)に「寺尾地頭阿波国守護小笠原蔵人太郎入道」とある。文安四年(一四四七)閏二月二八日の鶴岡八幡宮寺別当弘尊充行状(県史三)によれば「鶴岡 八幡宮領武州寺尾郷之渋沢村」を助阿闍梨引誉に社役・反銭を除いて給与している。村北の字渋沢谷しぶさわや辺りか。

永禄六年(一五六三)八月一日の北条家朱印状写(県史三)によれば、前年分の懸段銭二貫二〇〇文と、当年の検見を中止したかわりの増分一貫一〇〇文を月末までに奉行に納入することが「寺尾代官百姓中」に命じられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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