北松野村(読み)きたまつのむら

日本歴史地名大系 「北松野村」の解説

北松野村
きたまつのむら

[現在地名]富士川町北松野

富士川南岸の山間地に開けた河岸平坦地に立地し、集落は主として同川支流の有無瀬うむせ川が形成する扇状地上にある。南東南松野村。正平七年(一三五二)正月八日の金子信泰軍忠状(早稲田大学荻野研究室所蔵文書)に「駿州大坂・内房・北松野以下所々要害」とある。観応の擾乱における薩山合戦の軍忠を記したもので、金子信泰が前年一一月に将軍足利尊氏に従って京都から下向し、当地の要害を警固したり、蒲原かんばら(現蒲原町)・富士河原一帯にかけての広範囲の戦いで忠節を尽したことを記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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