北林トモ(読み)キタバヤシ トモ

20世紀日本人名事典 「北林トモ」の解説

北林 トモ
キタバヤシ トモ

昭和期の社会運動家



生年
明治19(1886)年4月25日

没年
昭和20(1945)年2月9日

出生地
大阪

旧姓(旧名)
斎藤

学歴〔年〕
福岡県田隈村高小卒

経歴
大正9年ロサンゼルス郊外に住む北林芳三郎と写真結婚で結ばれた。農業に従事し 後洋裁業に転じた。当時宮城与徳影響で社会主義に傾倒、プロレタリア芸術会に入り、モップル運動に参加した。昭和11年宮城の後を追って帰国、東京渋谷で洋裁学院に勤めた後、和歌山に移ったが、16年ゾルゲ事件で検挙され 5年の刑を受け和歌山刑務所に服役。その間に極度に衰弱し、20年保釈となったが 自宅に運ばれて死亡した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「北林トモ」の解説

北林トモ きたばやし-トモ

1886-1945 昭和時代前期の社会運動家。
明治19年4月25日生まれ。大正9年ロサンゼルスの北林芳三郎と結婚。宮城与徳(よとく)の影響をうけアメリカ共産党入党。昭和11年帰国,16年ゾルゲ事件で検挙され,5年の刑をうける。保釈直後の昭和20年2月9日死去。60歳。大阪出身。旧姓は斎藤。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「北林トモ」の解説

北林 トモ (きたばやし とも)

生年月日:1886年4月25日
昭和時代の社会活動家;洋裁業
1945年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の北林トモの言及

【ゾルゲ事件】より

…彼らの情報はきわめて確度が高く,とくに41年6月の独ソ開戦の予知や9月の太平洋戦争開戦に関する御前会議決定の通報などに顕著な成果をあげた。事件は,伊藤律が北林トモを密告したことから発覚し(《特高月報》1942年8月分),9月28日に北林,10月15日に尾崎,18日にゾルゲらが逮捕され,42年6月8日までに諜報機関員と犬養健,西園寺公一(きんかず)らの情報提供者合計35名が逮捕された。そのうちの18名が治安維持法,国防保安法,軍機保護法などの違反容疑で起訴され,ゾルゲと尾崎が死刑,2名が無期懲役のほか全員有罪の判決をうけたが,西園寺は執行猶予,犬養は上告審で無罪となった。…

※「北林トモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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