十二直(読み)ジュウニチョク

デジタル大辞泉 「十二直」の意味・読み・例文・類語

じゅうに‐ちょく〔ジフニ‐〕【十二直】

暦注の一。暦の日の下に記し吉凶を示したもの。たつのぞくみつたいらさだんとるやぶるあやうなるおさんひらくとずの12語。建除。建除十二段。建除十二辰。

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精選版 日本国語大辞典 「十二直」の意味・読み・例文・類語

じゅうに‐ちょくジフニ‥【十二直】

  1. 〘 名詞 〙 古くから暦に記載された日々の吉凶を示したもの。建(たつ)・除(のぞく)・満(みつ)・平(たいら)・定(さだん)・執(とる)・破(やぶる)・危(あやう)・成(なる)・収(おさん)・開(ひらく)・閉(とず)の一二語。暦の中段に記された時代があるところから、中段ともいう。建除(けんじょ)。十二客。
    1. [初出の実例]「建除家曰不吉建除満平定執破危成収開閉ぞ。此は十二直と云ものぞ」(出典:史記抄(1477)一八)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「十二直」の意味・わかりやすい解説

十二直
じゅうにちょく

暦で、建(たつ)・除(のぞく)・満(みつ)・平(たいら)・定(さだん)・執(とる)・破(やぶる)・危(あやふ)・成(なる)・納(おさん)・開(ひらく)・閉(とつ)、の12を十二直、または十二客(かく)という。日の吉凶を判ずる暦注(れきちゅう)で、暦の中段に記入され、暦中段の吉凶ともいわれ、具注(ぐちゅう)暦では漢字で、仮名(かな)暦では、仮名で書かれた。正月寅(とら)月には正月節のあとの最初の寅の日に建を配し、順次卯(う)日に除、辰(たつ)日に満を配していき、2月卯月の節のあとの最初の卯日に建、翌辰日に除と順を追って配し、それ以降も、3月辰月の節後の最初の辰日に建を、4月巳(み)月の節後の最初の巳日に建を、順に配していくものである。

[渡辺敏夫]

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世界大百科事典(旧版)内の十二直の言及

【干支】より

…(6)三伏(さんぷく) 夏至以後3度目の庚の日(初伏),4度目の庚の日(中伏),立秋以後最初の庚の日(末伏)を凶日とする。(7)十二直 十二支と別の12のサイクルとを組みあわせてカレンダーを作り,日の吉凶を占うもの。十二直は建・除・満・平・定・執・破・危・成・収・開・閉。…

【暦】より

…現在中国で知られている最古の暦は漢の元光1年(前134)の竹簡暦書である。これにはすでに〈十二直〉による暦注が記載されている。十二直とは建,除,満,平,定,執,破,危,成,納,開,閉を指し,日の干支の中,とくに十二支に結びつけて十二直を配当するのである。…

※「十二直」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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