十百韻(読み)トッピャクイン

デジタル大辞泉 「十百韻」の意味・読み・例文・類語

とっ‐ぴゃくいん〔‐ピヤクヰン〕【十百韻】

俳諧で、一座百韻ごとの連句十巻とまき続けて行うもの。一巻ごとに百韻の式目に従う。→千句

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精選版 日本国語大辞典 「十百韻」の意味・読み・例文・類語

とっ‐ぴゃくいん‥ピャクヰン【十百韻】

  1. 〘 名詞 〙 連歌・和漢連句・俳諧連句などの百韻を十座に分けて行なったものを一つに集成したものの称。一座で一〇巻よみあげた千句とは区別していう。ただし、十百韻形式の連歌を千句と称した例もないではない。とひゃくいん。
    1. [初出の実例]「和漢聯句十百韻、以内曇墨染等之単尺懐紙、七昼夜中可果遂之条可然候」(出典尺素往来(1439‐64))

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世界大百科事典(旧版)内の十百韻の言及

【連句】より

…それが蕉風俳諧である。 100句で終結する百韻が正式のもので,これを基準にして半分で止めるものを五十韻,10巻重ねるものを千句または十百韻(とつぴやくいん),100巻重ねるものを万句という。百韻連歌の成立は13世紀ごろで,俳諧もこれを継承したが,蕉風俳諧の確立に,36句で終結する略式の歌仙が用いられてからは,この形式が普通になった。…

※「十百韻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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