日本大百科全書(ニッポニカ) 「千駄ヶ谷」の意味・わかりやすい解説
千駄ヶ谷
せんだがや
東京都渋谷区の北東部にある地区。JR山手(やまのて)線代々木駅の東側、JR中央線千駄ヶ谷駅周辺の地区である。太田道灌(どうかん)が巡視の際、稲が千駄あったこと、またカヤの野原で1日にカヤを千駄も出したことが地名のおこりという。起伏に富む台地上にあり、江戸時代は現新宿区の一部を含む地域で、幕府の煙硝蔵(えんしょうぐら)(火薬庫)があった。東は明治神宮外苑(がいえん)の一部で、東京体育館(1958年竣工、現在の建物は1990年完成のもの)があり、北東部は新宿御苑(ぎょえん)の一部であり、近くに国立能楽堂がある。新宿駅南口も行政的にはこの地区に含まれる。地区内には外国大使館もあり、高級住宅地として閑静な環境である。
[沢田 清]