南樺島村(読み)みなみかばしまむら

日本歴史地名大系 「南樺島村」の解説

南樺島村
みなみかばしまむら

[現在地名]福江市伊福貴町いぶきちよう

かば島の南西部を占める。伊福貴・大小瀬おおこぜ長刀なぎなた隠崎かくれざき毛吹けふきなどがある。北西沖にツブラ島、西にしい島・なか島・二子ふたこ島が浮ぶ。東部のばん岳に近世に遠見番所が置かれた。江戸時代は初め福江藩領椛島掛に属する。寛文元年(一六六一)から富江五島領となり、これに伴い椛島村を南北に二分したことにより成立した。北椛島村とはくびノ浦とあしノ浦を結ぶ線を境界とする。宝永四年(一七〇七)樺島沖に唐船四〇人乗一艘が漂着、うち一二人が生存、死者二八人は土葬し、積荷唐人とともに長崎に曳送している(「唐船朝鮮船琉球船漂着并沖合見掛調帳」五島編年史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android