精選版 日本国語大辞典 「南蛮煙管」の意味・読み・例文・類語
なんばん‐ギセル【南蛮煙管】
- 〘 名詞 〙 ( キセルは[カンボジア語] khsier ) ハマウツボ科の一年生の寄生植物。各地の草地のススキ・カヤ・サトウキビ・ミョウガなどの根に寄生する。全体に淡紅紫色で葉緑素がなく、茎はごく短くてほとんど地上に出ない。葉は鱗片状で長さ五~一〇ミリメートル、茎に数個生じる。秋、葉腋から長さ二〇センチメートルぐらいになる長い花柄を伸ばし、先が五裂した淡紫色の筒状花が横向きに咲く。がくは舟形で下部が裂け先端がとがる。果実は球形の蒴果で細かい多数の種子がはいっている。形がパイプに似るところからの名。漢名、野菰。きせるそう。おもいぐさ。オランダギセル。《 季語・秋 》 〔日本植物名彙(1884)〕