家庭医学館 「単一症候性下痢」の解説
たんいつしょうこうせいげり【単一症候性下痢 Monosymptomatic Diarrhea】
機嫌もよく、食欲もあり、体重も順調に増加している乳児が水分の多い軟便(なんべん)を出し続けることがあります。このように全身状態が良好であり、下痢が唯一の症状であるものが単一症候性下痢です。
母乳で育てられている乳児は、1日に数回軟便を出すことがあります。乳児によっては、ミルクを飲む刺激によっておこる腸の動き(蠕動(ぜんどう))が過度に活発になり(亢進(こうしん))、授乳ごとに排便がみられることもありますが、これらは病気として考える必要はありません。
[治療]
ほとんどの場合、特別な治療をしなくとも自然に治ってしまいます。しかし、発熱、嘔吐(おうと)、食欲低下、体重減少をともなったり、便に粘液(ねんえき)や血液が混じる場合は急性胃腸炎、消化不良症などである可能性があります。すぐに受診しましょう。