占有移転禁止の仮処分(読み)せんゆういてんきんしのかりしょぶん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「占有移転禁止の仮処分」の意味・わかりやすい解説

占有移転禁止の仮処分
せんゆういてんきんしのかりしょぶん

物の引渡しまたは明渡しの請求権を保全するための仮処分。処分禁止の仮処分とともに,実務において当事者の恒定 (固定) をはかる方法として利用されてきた。たとえば,建物明渡請求訴訟の係属中に被告がその建物の占有を他に移転しても,この仮処分がなされていれば,その占有移転は原告に対する関係では無効であるから,原告は最初の被告を相手にそのまま訴訟を続行することができる。民事保全法は 62条において,この仮処分の要件や効力を明確にするとともに,効力の及ぶ範囲を拡張し,占有の承継があった場合における債権者の証明責任の負担を軽減している。

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